感染性胃腸炎【かんせんせいいちょうえん】

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感染性胃腸炎【かんせんせいいちょうえん】 2019-12-16T15:44:12+00:00

感染性胃腸炎とは?

感染性胃腸炎とは、様々な原因による症候群で、ウイルスや細菌によるもののほか、寄生虫によるものもあります。
一年を通じて発症しますが、冬季に発生するもののほとんどがウイルスによるもので、例年初冬から増加し始め12月頃にピークとなります。一方、細菌による胃腸炎は夏場に集中します。

主な原因は?

原因には以下のウィルスによるものや細菌によるものなどがあります。

ウイルス:ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス、アストロウイルスなど
細菌:サルモネラ、カンピロバクター、エルシニア、病原性大腸菌、腸炎ビブリオなど
※1.食品から病原体が検出された場合などは食中毒となります。
※2.学校、保育園、社会福祉施設など集団生活をする施設で発生した場合は、集団感染になることがあります。

症状

症状は原因となる細菌やウイルスによって少しづつ異なりますが、発熱、下痢(水様便、血便など)、腹痛、悪心、嘔吐などです。これらの症状が単独または、複数の症状が様々な組み合わせで出現しますが、原因となる病原体、患者個人間で大きな差があり、症状の重さも様々となります。

感染経路

人から人への感染
吐物や便の中に含まれるウイルスが手、あるいは手で触れたものを介して口に入り感染します。吐物の飛沫から感染する場合もあります。

汚染された水、食品からの感染
食品を介した感染で最も多いのは貝類による感染で、ウイルスに汚染された二枚貝(牡蠣など)を生、あるいは加熱が不完全なままで食べることにより感染します。また、感染性胃腸炎の病原体を持っている人が調理した際に食品が汚染され、その食品を摂取した場合に感染する場合もあります。

ペットを介した感染
一部では、ペットを介した感染も報告されています。口から口での食べ物の受け渡しや、同じ箸での食べ物の共有などペットの扱いにも注意が必要です。

予防方法

1.手洗い・うがいを励行しましょう。
感染性胃腸炎は、多くの場合、患者との接触や、汚染された水、食品によって経口的に感染します。手洗い、うがいを励行し、日常的に清潔を保つことが重要です。特に、排便後や調理前は石けんと流水での手洗が大切です。タオルの共用を避けることも必要です。

2.体調を良好に保ちましょう。
十分な睡眠と栄養を取り、体調を良好に保ちましょう。

3.便や吐物の処理は、手袋を使用しましょう。
便や吐物の処理をする時は素手で触らず、ビニール手袋を使用してください。
汚物の消毒は市販の塩素系消毒剤(漂白剤)を希釈したものを使用してください。

4.生ものを避け、加熱しましょう。
ウイルスは熱を加えると死滅するので、ウイルスに汚染されている可能性のある食品は、中心部までよく加熱してください。食品の中心温度85度以上で1分間以上の加熱を行えば、感染性はなくなるとされています。

治療法

一般的には対症的な治療が中心となります。具体的には、下痢や嘔吐などで体内から失われた水分や電解質を経口や点滴などで補給し、脱水の改善と電解質(イオン)バランスの調整が行われます。また、患者様の年齢、症状等を考慮して抗生物質が投与されることもあります。

経過観察

潜伏期間は病原体によって異なりますが、一般的には1~3日程度(短いものでは6時間、長いものでは10日前後まで)です。
この間は、本人に症状はありませんが、他人に感染させる可能性があります。原因となる病原体によっては、その他の感染症を合併したり、症状が比較的長く続くこともあります。また、乳児の場合には病気の進行が急速なことが少なくないので、発熱、下痢、嘔吐などの症状があらわれたときには、早めに医療機関を受診して治療を受けてください。家族など周囲の人達による注意深い観察と配慮が重要です。

病気の発見や治療が遅れた場合には、嘔吐、下痢、発熱などの症状が組み合わさることによって脱水症が重症化して、生命にかかわることもあります。ありふれた病気、たかが脱水症だと軽視すると、非常に危険な状態に陥ることも少なくありませんので、十分な注意が必要となります。

『下痢』に関する「よくいただくご質問」は、こちらからご覧ください。